なぜ12月は「師走(しわす)」と呼ぶの?
日本では、12月を「師走」と呼ぶことが一般的です。この呼び名には、古くからの由来や意味があります。
まず、なぜ「師走」と呼ぶのかというと、これは古来からの行事や祭りが密集していた12月に、修行や行事をこなす僧侶たちが走り回る様子から来ています。つまり、この月は修行が激しく忙しいという意味合いがあります。
また、12月は年末や冬至などの行事が多く、仕事や準備などで忙しい時期でもあるため、この名前が付けられたのかもしれません。
さらに、仏教では12月を「薬師」とも呼ぶことがあり、これは薬師如来(やくしにょらい)の縁日が12月8日にあることに由来しています。薬師如来は病気や災難を救うとされる仏様であり、この月には災難を避けるために厄払いや祈願の行事が行われることもあります。
さらに、12月は年の瀬の意識も高まる時期であり、新年に向けての準備や清めの行事が行われることもあるため、忙しさや駆け足で過ぎ去っていく様子を表現する「師走」という言葉がぴったりと似合うのかもしれません。
いずれにせよ、12月を「師走」と呼ぶことは、その月が忙しさや行事が重なり合う、繁忙期であることを表す言葉として定着しています。年の瀬に向かって忙しさが増すこの時期、皆さんも無理をせず、体調にはお気をつけてお過ごし下さい。